4次元の世界

投稿者: | 2012年6月17日

今日は787がたくさんスケジュールに入っていたので空港に寄ってみた。
 ちょうど東京からのJAL1465がRunway14にファイナル・アプローチ中のところ、逆にANA1642は伊丹に向けて同じくRunway14での離陸に向けて準備中だった。地方空港とはいえそれなりに便数もあるので、タイミングがかち合うこともある。787の離陸まで時間があるのでカメラを持たずに眺めていたが、着陸機が近づいている割に離陸機が先に出してもらえる様子。地上にいるANAがローリングを開始した時には両機の間隔が結構近いなあ、なんて思っていたら真っ直ぐアプローチ中のJALが南に向けてひねってきた。
 まさか、ここまできて着陸中止?でもこのまま南に回り込むと同じく南に回る離陸機と接近する。離陸機はプロペラ、着陸機はジェットということで高度差もあまり開かないかも。やばいんじゃないの?どう管制するんだろう、なんて思ったわけで。
 ところが、である。ひねりを入れたJALが姿勢を元に戻して着陸コースに。ん?何これ・・・。
 まあATCを聞いていたわけではなく(聞いていても露骨には書けない)単に状況を見ていただけなのでよくわからないが、ANAはごく当たり前に離陸し、JAL側は着陸をキャンセルしたわけでもなかったんだろう、無事着陸。想像に過ぎないが、滑走路上のANA機に近いと感じたJAL機側が無理矢理速度を落とすためというか、滑走路までの距離を稼ぐためにわざと逸らしたのかな、と。
 こういうのを見ると思うわけだが、飛行機というのは3次元の世界で飛んでいるというよりもさらに時間軸というか、速度という要素も加えた世界に居るんだなあ、と実感する。飛行機は一定以上の速度で飛んでいないと墜落するわけで、飛行中に減速しようにも限度がある。だから羽田に向けてアプローチ機が多くなればどんどん遠回りをさせられたり、ジグザグ飛行をさせられる。上空で待つ必要が出てきたらグルグル回っていなければならない。
 ちなみに、ゼミ選択のための研究室訪問で室内の飛行機の写真を見て『飛行機好きなんですか?』と聞かれる。もちろん好きなんだが、乗ることに関しては正直なところ結構晩熟である。みんなで飛ばそうとしているからこそ飛べるのであって、色んな人の仕事の組み合わせがうまく行かないと簡単に失敗してしまう。まあそういうややこしい面も含めて、あるいはややこしいからこそ好きなんだろうな、とは思う。
 ちなみに、この後の787の離陸を撮るつもりだったが、リュック内のカメラ(レンズ)が飛行機用じゃないことをすっかり忘れていて、カメラを見た瞬間、撮らずに帰りました。