土曜日の空港

投稿者: | 2005年5月23日

飛行機に「おいでおいで」と誘導しているところ。持っているオレンジ色のしゃもじ状のものはパドル。パドルで誘導するからパドラーかと思いきや、「マーシャラー」。

関空のサイトにマーシャラーさんについて書いてあるページがありました。関空とか羽田だとリフト付の車の高いところに乗って誘導するんですが、ココ松山空港では地上から。この写真にあるB767だと操縦席もそれほど高い位置ではないのでいいのですが、たまに来るジャンボだと見えるのでしょうか?
 B777-300になると、GMCSと言って、操縦席で全脚のモニタ映像を見ることができるシステムが導入されているそうです。主翼下の脚は水平尾翼に付けられたカメラから映しているとか。実は今乗っているクルマには左前輪あたりを映すカメラがついてて、買うまではいらんかも、と思っていたのが意外と便利。777-300はジャンボより長いですからね。後ろの方に乗るとちょっとしたコーナリングでもグングン振り回される、それくらい長いです!3つの脚とも同時に、もちろん夜間でもモニタでバッチリ見えているらしいので、マーシャラーさんの指示とは別にコッソリ微調整しているのかも。

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 2

投稿者: | 2005年5月20日

エピソード2は「ベッドタウンのフランス料理店」のお話。まあこれも予想を裏切らない展開だった。もう少し違うカラクリがあってもよかったとは思うんだけど。まあ、われわれが公開講座でパソコン教室をやってり、ホームページ作成講座をやったりするのも、ある意味ここでの話と一緒です。特別なノウハウとかを追加的に身につけなくても対応できる、いい連結事業です。
 あと、エピソード3の在庫の話も面白い。会計入門のような、共通教育の講義ではここに出ていたような例をよく出しています。なぜ在庫がよくないのか、いや、適量というものはあるわけですが、そのあたりを理解していない人は結構多いはず。在庫って意外と金食い虫らしいんですよ。
 エピソード4で特に気になったのは、主旨ではない「経営会計」という言葉。私の専門のひとつとして「管理会計」という名が挙がるのですが、この名称はごく一般的。ただ、意味をよく考えてみると、この本や金児昭氏の指摘する「経営会計」の方が確かにしっくり来ます。中には「経営管理会計」というタイトルの本もありますし。「どうしてこいつは会計の分野のくせに制度会計(財務会計)のことをあまりよく知らないんだ?」と思われているだろうなー、というシーンに時々出くわすのですが、ま、多くの人がこの本を読んでくれたら、理解していただけるでしょう。分野の性質がかなり違うものですから。
 エピソード5は回転率の話。いきなり麻雀の話から始まったので、「ゲゲ、理解できん!」と思ったら、筆者も知らないらしくて安心した。高校以来麻雀には手を出していない。
昨日は12時に寝ようと思ってから寝付けなかったので、こうやって続きを読みました。1時半ごろには寝たのかな。読んでみてわかってきたのは、いわゆる財務会計の話だけではない、経営と会計、みたいな本ですね。

ダイヤどおりの運転

投稿者: | 2005年5月20日

JR西日本が大事故を起こして、ダイヤ編成の話題がニュースなどで紹介されるわけですが、何となく違和感のある説明も多いように思います。
 日本人はダイヤにうるさい、2分遅れても文句を言う、とか。ダイヤへの強迫観念が事故に結びついたという説明もあるわけで。確かにそれはあるんだけど、・・・。
 ダイヤって余裕を持って編成されているべきなんですよ。例えばどこかの駅でお客さんが特別に多かった、となると当然、例えば10秒とか30秒とか遅れるわけです。あるいは工事で減速区間ができていたりもする。そんな時に、制限速度一杯で走らないといけないようなダイヤが組まれていたら、この遅れは回復できません。
 岡山行きの特急しおかぜで、もしこんなことをやっていると、新幹線ののぞみへの接続ができなくなってしまいます(私はそれが嫌でしおかぜ?のぞみのタイトな接続の指定席は取りませんが)。接続できなくなるから乗客から文句も出ますよ。時刻表では乗継出来ると書いているんだから。そしてその苦情の行き先は現場の職員さんばかり。ダイヤを組んだ人が悪いはずなのに、ね。ま、会社の方針とかもあるでしょうから、ダイヤを組んだ本人だけの問題じゃないでしょうけど。
 ダイヤから多少遅れても文句を言わない方がいいよ、という主張もあったようですが、遅刻と対比させて考えてみたら? 家から会社まで早足で15分の会社員が、8時半に間に合うようにと8時15分に家を出たら・・・。「課長、今日は雨で遅れました!」「今日は信号のタイミングが悪くて遅れました!」これ、正当な理由として認める? 「だったらあと5分早く出れば?」ってことしょ? しおかぜがあと5分早く出発しても構いませんから、乗り継ぎに遅れない時間に岡山に着いてください、ってことですよ。
「定刻運行」を目指すことは決して悪いことでも何でもない。利益を追求するのも民間の営利企業なんだから当然。ダイヤ上の所要時間の短縮にばかり目を向けているのがおかしい。

さおだけ屋はなぜ潰れないのか?

投稿者: | 2005年5月19日

結構売れている、しかも会計に関係する本だというので、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」を買ってきました。
 今のところ「エピソード1 さおだけ屋はなぜ潰れないのか?―利益の出し方―」までしか読み進んでません。崔先生のように読破ペースが速くないので。
 とりあえずの段階ですが、読んでみると、まあまあ期待を裏切らない。さおだけ屋がつぶれない理由について、2つのケースで説明されているのですが、そのうちの前者は、うーん、それはちょっと・・・、という感じ。後者は納得。というか原価計算論とか管理会計論でも使うような話。要するに「なぜ変動費のみを元に価格決定することができるのか?」って説明をするときに使う話でした。
 読んでみて「自分の講義にも生かそう」とか考えるわけですが、私の場合、損益分岐分析の話をするときに「大学祭でたこ焼き屋台を出す場合」を例としていつも使ってます。一皿何円に設定するの?、何皿売れば儲かるの?って具合に。これからは、もう少しアレンジしてこの本のように説明できたらな、と思ってます。これまで聞いたことある人、あまり面白くない? そんな例にしなくてもわかるって? まあ、そう仰らずに・・・。
 それにしても、講義でみんながわかってくれたのか、そうでないのか、すごく不安になることもあります。どういう道筋で説明していけばいいのかな、って組み立ても。特に原価計算、工業簿記の場合、どこでつまずく可能性があるのかというと、もう「材料費、労務費、経費」という教科書の最初の3つの章あたりで既に危ないわけで。何故かというと、いきなり瑣末(些細)で細かな手続きから着手するものだから、全体像から程遠い。この点は、問題がありそう、と考えているものの、未だに改善できてないところです。

未公開株

投稿者: | 2005年5月18日

先日報道されましたが、こんなニュースが。

 平成17年5月10日(火),(株)セルフリーサイエンスの元代表取締役社長である名取幸和氏から,同社の未公開株式(2,400株)が本学に寄附されることを記者発表しました。
セルフリーサイエンス社は,無細胞生命科学工学研究センターの遠藤教授の特許管理・技術普及を行うことを目的に平成14年7月に設立された大学発ベンチャー企業であり,現在の資本金は4億7,750万円,発行株式数は約2万株です。
(中略)
 国立大学法人の株式取得については,従前一部の例外を除き認められていませんでしたが,規制緩和により,本年3月から認められたもので,本学が全国の国立大学法人で取得第1号となりました。
 本学は,今回の株式受け入れ後においても同社の企業経営には関与しませんが,これが安定財源確保につながるものと期待し,本学独自の特色ある人材育成に活用したいと考えています。

これはいい話、面白い、うれしいニュース。全国の国立大学法人で取得第1号なんて、結構やるじゃん、ってところです。
 なんですが、気になる点。「本学は,今回の株式受け入れ後においても同社の企業経営には関与しませんが,これが安定財源確保につながるものと期待し」という部分。前半の「同社の企業経営には関与しません」というのは、まあ発行済み株式数のわずか10%だし、当然と言えば当然のこと。ちょっと解せないのは、その後ろの「安定財源確保につながる」というところ。
 会社の株式を持っていることから得られるメリット、それは配当でしょう。で、この会社はベンチャーだから、配当を出せるほど儲けるまでには結構時間が掛かると思う。しかも1株あたり何円配当できるのかわからないけど、2400株ということでそんなにいい金額にはならないと思われる。
 で、ベンチャー企業の未公開株といえば、その会社が成功し、上場されてから売却してしまえば儲かる。つまり、株を保有していることから得られるメリットは限られていて、むしろそれを売却すれば財源となるのだろう、ということ。しかも”財源”って言ってるところはやはり国立大学の考え方が出ている。
 ただ、会計上はどう扱うんだろう。もしかすると会計上の利益を生み出すんでしょうか。歳入・歳出の会計から、一応利益を計算する国立大学法人の会計に変わったわけですが、企業会計と違って色々とややこしいので・・・。このエリアを攻めるのは難しいです。