gooのサイトを見ていてすごく気になっていることがある。いやむしろ、世の中のみんなに教えてあげないといけない、とまで思う。んなわけで、忘れないうちに書いておきましょう。
gooに「全国ドライブコースガイド」というのがあります。そこには「夏のお楽しみまるかじり!」なんて書いてあるわけです。
その中の奈良県を見てみましょう。「暗越奈良街道コース」っていうのがあります。この峠、「くらがりとうげ」と申します。この名前を見てピンと来た人はこの先を読む必要はありません。
早速結論を述べてしまいましょう。暗峠奈良街道コース、これはドライブコースではありません! 決して「夏のお楽しみまるかじり!」でもありません。強いて言うなら「夏の酷道真っ盛り!」です。
最初読んだとき、これはハイキングの案内か?歩くのか?と思いました。出発地がどうやら枚岡公園だし、歩くの?って。でもページは「ドライブ」ですよ。ちなみに地図はこちら。奈良と大阪の府県境です。で、この道、確か一応国道です。308号線かな。でも世の中には酷道という言葉があります。ではこちらをご覧ください。こちらは酷道マニアたちが作るWebで、その中の国道のページです。ちょうど上から上級編が始まってます。スクロールするまでもなくR308暗峠が入ってますよ。どう、どうです?
ちなみに私、近畿南部の酷道上級者向けは全部制覇しました。暗峠の経験は3回かな。確か一度人を乗せて走りましたが、同乗者は唖然としてました。ヘロヘロでしょう。民家の庭を走るような感触、対向車が来ることを考えたら、行きたくない道No.1とも言えます。
gooの話に戻ると、このページにはこのように書かれてます。
『暗越奈良街道は大和と難波をほぼ一直線に結んだ古道で、生駒山越えの最短ルートであったため、往時は交通量が多く、主要道として存在した。現在の国道308号線とほぼ一致する古道を、東大阪からスタートし、暗峠を越え、平城京跡あたりまで走る。牛車や馬の通行を想定して作ったと思われる古道は、まるで林道のようにアップダウンする狭い道で、とても今の車社会に適合した道ではない。ただし、今から数十年前までの2000年の間、人馬が行き来し、旅籠や茶屋も賑わったと思われる。街道に沿う石仏寺や道脇の石仏そして石畳にそういう趣きを感じるし、暗峠あたりの町並みや追分本陣村井家などに名残がある。好きになりそうな道だ。』
『好きになりそうな道だ。』 うーん、書いたあなたはマニアでしょ? 一般向けには無理だと思う。ナビでR308と設定してチャレンジする一般人がいないことを祈りましょう。