ここ数年、ダムの取水制限をしますよと宣言すると雨が降るような気がする。ま、降ってもらわないと困るわけですが。
で、結構な降りようだったものの、午後になって天気は徐々に回復。なのに松山空港のMETARの視程がよくない。まあ何だかんだ言っても降りてくるんでしょ、と思っていたら日が暮れる頃から様子がおかしくなった。降りられないレベルの視界不良。Webで見る限りJALは条件便にしていたものの、ANAは特に条件を付けていなかった。結局、福岡からのSAABはあきらめて福岡に帰ってしまうし、伊丹や名古屋、そして東京からの便が旋回待機しながら様子をうかがっていたようだ。
松山空港は海に面しているが、ILSという計器によるアプローチのための機器が海側だけに設置されている。これは地形の問題もあるんだろう。そして、海側が霧に包まれて視程が一定の数値を下回ってしまうと海からの着陸ができない。そうなると陸側に回り込んで、パイロットの視界に頼りながらの着陸ということになったりする。陸側に回り込んでも滑走路が見えなかったらダメとかいう条件があるらしく、海霧が発生すると引き返し便が増える。
そんな中、新しいアプローチ方法が設定されて、菊間から山の中を突き抜けて着陸するというものが用意された。説明書きを読む限りどうやらこの方法はHUDを搭載したB737の新しいものやB787などでしか実施できないらしい。夜のANAの到着便はB767、Q400、B777ということで、おそらくどれもこのアプローチを実施できない。結局、海側からアプローチしてきて右に折れて滑走路を見失わないように滑走路と平行に飛んで、左旋回するという方法で着陸していた。
で、JALの最終便はB737-800ということで、新アプローチを実施できる機種。そしてこのアプローチにはパイロットの資格も必要なわけだけど、今日の乗務員は○だったようで、新コースを選択しました。たまにしか見られないので面白い。
高縄山という比較的高い山の横を抜けて谷間に沿って南下するので、確かに精密な計器着陸じゃないと無理なんだろう。乗客からすると「山が近いで!」という感じがするかもしれない。ま、是非一度乗ってみたいコースである。