駐車場代が例えば510円の場合、精算機に千円札を投入すると釣り銭が490円になる。
代わりに1,010円を投入すれば500円の釣り銭が出てくることが予想できる。
こんな場面で、1,010円を投入したのに「100円玉が4枚+10円玉が10枚」の500円が出てきたことはないだろうか。
100円玉の釣り銭が切れているのか?ダメだな駐車場だなぁ、人間の方が頭いいやん、という反応も見られる。
しかしよく考えて欲しい。駐車券を入れた時点で510円を受け取ることを精算機は想定する。そこに1,000円札を投入すれば、その時点で精算機は釣り銭の計算を始めることだろう。
つまり、1,000円札の後から投入した10円玉は精算機にとって無意味な10円玉が投入されたに過ぎず、単に返しているわけで、なので自分が投入した10円玉が釣り銭のような顔をして出てくるのである。しかもそれを見た人は500円のお釣りを細かいコインで返しやがった、と解釈している。
どうすれば期待通りの釣り銭が返ってくるかというと、1,000円札を先に入れるのではなく、10円玉を先に投入する。その結果、1,010円という入金額を精算機に認識させることができ、要領のいい(あるいは釣り銭を取りそろえてある)精算機なら500円玉をお釣りとして返してくれる。
実は某所の駐車場出口の精算機に係員が立っているときに1,010円のようなパターンで渡したことがある。
係員「この精算機は500円玉とか綺麗なお釣りが出てこないんです、10円玉はお返しします。」
私「この10円玉を先に投入して投入額10円の表示が出てから1,000円札を投入してください。」
係員「 うぉ~! 出ました! 500円玉! 知らなかったです!これ。」
精算機ではなく街によくある自動販売機ならば、こういうこだわった投入順序を守らなくてもまとまった釣り銭を出してくれると思われる。自動販売機は商品ボタンを押すまでは釣り銭の計算ができないわけで、全投入金額が確定した後から商品ボタンを押し、精算額が決まるという順序になっている(ICカード決済の場合は逆だけど)。
それに対して精算機の場合は、先に精算額が決まっているところに順次お金を投入する。投入額が精算額を超えた瞬間、釣り銭の計算を始めるので、投入順序が重要、というわけ。
ま、そんなこと当たり前にやっているよ、という人も多いんでしょうけど、「精算機のバカ~!」みたいな話を見かけたので。