観光で街おこし

投稿者: | 2016年7月24日

先日、尾道駅の建て替えのニュースが出ていた。

尾道といえば古くは映画「東京物語」のロケ地になっていたり。そしてYoutubeにはこんな映像も。

自分の知っている尾道は大林宣彦監督の「尾道三部作」から。その頃に尾道を歩いて街の人の色んな話を聞いた。1980年代はこれら映画のロケ地として訪問する人が多かったように思うが、それ以前にはアンノン族が多く訪れていたらしい。今どきアンノン族といってもわからない人が多いと思うが、NHKのサイトにこんな紹介があった。( ⇒ 70年代に生息した「アンノン族」とは!?) そして今では別のアニメの聖地として訪問する人も多いようだ。

アンノン族が多かった頃からずっとそうだったんだろうが、外からの訪問者が多いというのは色々面倒でもある。特に尾道のように元々観光地でもない、家の隙間を縫うように路地が巡っているところをよそ者がたくさん歩くということで、そこに住む人々とそれなりに摩擦もあったようだ。
そりゃそうだ。家の裏を歩いている人がいきなりシャッターを押して、民家も含めて街の写真を撮っていたりするんだから、日常の生活に入り込んでいる度合いは非常に高いだろう。

観光で街おこしをするというのは、どこでも結局、なかなか厄介な面も伴うのだと思う。街を走る車にレンタカーが増えて、交差点で止まったまま行く方向を定められない人とか、いきなりUターンする人とか、道後近辺でもなかなか面倒である。
行政が街おこしをするにしても、何かの理由で急に観光客がやって来るようになったのだとしても、そこに住んでいる人々の暮らしが窮屈にならないようにしていかなければ、そして街に住む人が観光客に寛容でいられる状況を作っておかないと、観光による街おこしは続いていかないんだろうな、と思う。