最近「何だかなぁ」というメールが多いので、敢えてのメール講座。タイトルをひらがな表記にしたのは初歩的すぎるから。なので、多くの人にとっては読む価値ナシかも…
通常、メールにはテキスト形式とHTML形式があって、HTML形式だと文字の大きさや色を変えたり、画像を望んだ位置に配置したりできる。ブラウザ内でメールを読み書きするWebメールの中には、初期設定がHTML形式の場合もある。
昔からメールを使っている人はおそらくテキスト形式を好む。それは、インターネットの回線速度が遅かった時代にメールサイズの大きさを敬遠した名残りかもしれない。
HTML形式だと例えばこんな感じにリンクを表示することができる。
ちょっと違う形でいうと、こんな感じにすることもある。
まあ、それ自体は大して問題があるわけではない。リンク先として表示しているものと実際に飛ぶ先は同じ。だけど、こういうこともできる。
https://blog.tada-yuki.jp (ブログへのリンクに見えるが実は… )
何が起きているかというと、リンク先として表示されているURLと飛ぶ先として指定してあるURLとが違っている。見た目ではブログページに行くリンクに見えて、実はトップページへのリンクになっている。
実は偽サイトに誘導するフィッシング・メールでは時々こういう手口を使っている。銀行のページに飛ぶように見せかけて偽サイトに誘導するわけだ。見た目を偽装しやすいという意味でも、HTML形式のメールは敬遠されてきたんだろう。
こういう具合にSPAMが使う場合もあるHTMLメールのリンクだが、仕事でこういうリンク間違いを含んだメールを相手に送るとどうなるだろう。「リンクをクリックしたのに表示されないよ?」という問い合わせが何件も出てきたり、メールを受けた側が表示されない原因を探ったりと、色んな人の時間を浪費することになる。もしそれが多数に送られたメールだったら、例えば一人5分×10人とか50人とか、大きな業務時間を浪費することになる。
別に悪意があったわけではないにしても、そもそもHTML形式のメールを避ければこういうことは起きないし、メール作成時に変なズボラをかまさなければ起きないわけで、「何だかなぁ、そういう研修受けてないの?」という気持ちになる。
そもそもそういうメールを送った本人自身が実は、何が起きているか理解できていないのかも知れない。原因はおそらく、以前送ったメールのリンク先『表示』を書き換えたのにリンク先として埋め込まれたURLが元のままになっているというミスをしたんだろう。