努力を評価して欲しいという話

投稿者: | 2012年3月15日

成績評価の時に『努力を評価して欲しい』という話が学生さんから出てくることがあります。さて、努力を評価するとどうなるのか、ちょっと捻った目線で考えてみました。
Aさん:負荷1の仕事を8時間で完了させる。
Bさん:負荷1の仕事を6時間で完了させる。
上司がAさんとBさんとに負荷1の仕事を与えたら、Aさんは8時間で、Bさんは6時間で終わらせることができます。当然Bさんの方が仕事が早いというか、とりあえず優秀と呼ぶこともできるでしょう。
 さて、この二人が「これ、明日の夕方までに仕上げといて!」と負荷2の仕事を与えられたら、Aさんは2日かけて一生懸命仕上げます。二日ともその件に働きづめです。Bさんは例えば2日目の午前中には終わらせてしまうか、あるいは「これなら余裕」とダラダラと仕事をすることもできるでしょう。端から見るとAさんは一生懸命働いています。Bさんは楽勝具合よろしく例えばダラダラ働いています。努力しているように見えるのはどちらなんでしょう。
 しかも、Bさんが仕事をサッサと終えていたりすると、それを見た上司が次の仕事を割り当てたりします。Bさんはその仕事を淡々とこなすことになったりするわけです。要領よく仕事をするBさんにはドンドン仕事が押しつけられて忙しく、それでやっとこさAさん、Bさんが同じくらい働いていることにされる。これっていいのかな?
 ま、世の中負荷がはっきりと見える仕事ばかりではなく、実際には同じ負荷を別の二人にかけるというのは難しいかもしれません。そんな中、がんばっているのはAさん?Bさん?どのように評価すべきなんでしょう。何か最近、そのあたりのことを考えない人が結構居るんじゃないかな?と思ったのでした。