就活で東京や大阪に行く地方大学の学生さんも多い。
道に迷うんじゃないかとか色々心配している人も多いようだけど、Googleストリートビューなんてものもあるから、建物の住所で検索すればだいたいの場所は確認できる。電車の乗り換えも事前に検索したり、現場でも各種の案内看板を頼りにすれば問題はないだろうと思う。
ただ、都会には都会の闇の世界があって、色んなことが街頭で行われている。ティッシュが配られているシーンは頻繁に見るし、色んなことで声を上げている人たちがいる。そんな中には寄付を募るとか、今回格安で○○をというものがある。寄付を募っている団体に関しては、真っ当な団体もあるんだろうけど、そうでない団体もある。そのことは都市部のニュースでたまに見ることができる。いかにも公に認められた団体のように装っているものが世にはびこっていて、寄付したつもりのお金が怪しげな団体に消えていく場合もあるわけだ。
私なんかが大学生の頃には、宗教的な団体やらが駅前や場合によっては駅のホームで活動していた。街頭で「一緒にビデオ見ませんか」というのは後に公安の監視対象になった団体の手口として紹介されていた。あるいはホームで「あなたに憑いている悪いものを落としませんか」なんて寄ってくる人もいた。また路上では、異様にみすぼらしい格好をした人々が小さな箱を持って「恵まれないアフリカの子どもたちのために」とか「○○災害の被災者のために」と信号待ちをしている歩行者に片っ端から話しかける場面なんていうのもよく見た。あるいは、住所、氏名、電話番号を含めた署名を求めている場面にもよく遭遇した。
街頭で活動しているすべての団体が怪しげなものだとはもちろん思わない。ただ、怪しげな人々が街頭に立っていることがある、そういうのが都会だ。見極める能力があると自分に自信があるなら選別して寄付や署名をすればいいのかもしれないが、私はそういう自信はないので、街頭募金や署名に関しては一切協力しないことにしている。まあ松山では地域社会の目がある程度届くからなのか、いかにも怪しげな街頭募金なんてものは目にしない。が、私に関しては過去の経験から、松山でも、どれほどしっかりした団体であろうとも、街頭での募金・署名活動には申し訳ないが賛同しないことにしている。
学生マンションには支援と称して妙なものを売りに来る人々もいるようだけれど、そういうのが街中にたくさんいるのが都会だ、という認識も必要なんじゃないかな、と思う。住み慣れてしまえばそういう人を無視してサラッと通過していけるようになると思うんだけど、地方都市の暖かみに慣れた学生さんが都会のそういう風景を見た時には、つい反応してしまうんじゃないかと少々不安になるわけです。