定期試験を終えて成績判定が学生さんに伝わる。卒業のかかった学生さんに不可を付けていると何人かが「単位お願いします」と研究室を訪ねてくるなどの何らかの手段で連絡してくる。後期の科目を担当しているとだいたいこういうことは毎年のこと。
ある大学では再試験制度というのがあった。記憶では確か、卒業のかかった時に残り数単位の状態で不可が付いて卒業できない状態になると再試験を申し込むことができる。しかしこの制度は廃止されている。尋ねてくるのは特にこの再試験制度がなくなってからだろう。
正直なところ、卒業のかかった学生さんに不可など出したくない。しかしそんなことを言っていると、結局ズルズルの採点になってしまい、1回生なら不可で4回生なら可なんていう不公平な採点を大量にすることになる。不可を出したくないからこそ、持ち込み可の試験にしているし、出題を複数問題からの選択制にして、不得意問題を解かなくても済むようにこちらも作戦を練っている。要するに、色んな配慮をしているつもりなので、試験が終わってから個人的にお願いされてもそれは受けないことにしている。再試験制度は廃止された。廃止された以上はそれは実施できない。廃止した意思決定プロセスにも参加していない以上、そのルールに従うことにしている。
何とかお願いします、と言って成績判定を変更してもらうケースもあるように感じるが、この後期の成績判定をそういう具合に変更できるというのなら、前期であっても変更可能なはずである。定期試験の答案は保存期間が設定されているわけで、その保存すべき理由はおそらく、成績判定に間違いがあったことが判明した場合には現物を確認して成績を修正可能にするためのものだと思っている。つまりは、4回生後期の科目の担当教員の採点に泣かされたとばかり考えるのは、発想としてデジタル的すぎだと思っている。成績判定を変えて欲しいと申し出るのなら、前期の科目に対して、あるいは昨年度の科目に対しても同じように願い出てみればいい。「今期の成績しか修正できないから、前期の私の採点は変えない。後期の担当教員に依頼せよ」という教員がいるとすれば、それは単に身勝手なだけだと思う。『今期の成績は融通次第で変えることができるんだ』と主張する方ならば『答案保存期間中の科目の成績も融通次第で変えうるはずである』。
ちなみに、この大学には成績確認制度というのもあって、自分の成績がどうしてそのようになったのかを教員に問い合わせる制度。これは実にいい制度だと思っている。緊張感をもって採点しないと色んな問い合わせを受けた時に困ることになるし、公平さを保っていないと後でバレルことになる。この確認の要請が来たら丁寧に説明するように心がけている。不可を付けた4回生にも納得してもらえるように、である。今年も結構な問い合わせがあったが、採点ミスはなく、どこを間違えてそういう成績評価になったのかを文書化して説明した。一応納得してもらえたものと思っている。もちろん、成績確認制度がなくても採点は慎重にしてますが。
もう少し、あと少し
松山空港への787就航まで2週間を切りましたね〜。
来てくれるものと信じていますが、さあ、雪山をバックにするか、海をバックにするか。松山らしい風景で撮りたいものです。
久しぶりに恵まれた空
冬の道路情報
四国外に住んでいた頃には考えたこともなかったが、愛媛でも冬には道路は積雪で通行止めなんてことがある。いや、大阪とは比較にならないくらいの頻度。
例えば高速道路では、南の方でよく雪が積もるし、桜三里という新居浜・西条方面と松山とを結ぶ途中の峠あたりも1シーズンに数回程度はあるんじゃないだろうか。国道になると、山間部には冬期通行止め区間もあったと思うし、そうでないにしても松山と高知とを結ぶR33の三坂峠はあっさりと雪が積もってくる。
以前にも書いたことがあったと思うが、こういう時に参考になるのは、高速道路では iHighway というサイト。高速道路交通情報といえば JARTIC が定番だったが、iHighwayは情報更新が素早いし、事前にコースをメール登録しておけばその区間の情報を適宜送信してくれる。しかも、PCのサイトで通行止め区間をクリックすると、作業の進捗状況まで見ることができる。滞留車両の排除完了とか、事故車のレッカー移動とか、いわば高速道路の管理車両の無線で流れていたような情報を見ることができる。さらには、画面で見た通行止め区間の規制が解除されたらメールを送ってくれるようなサービスもある。これまでに比べると利用者の立場に立ったサービスだと思う。
国道はというと、四国地方道路情報提供システムというのがある。四国全体の中でどこに通行止め区間があるかわかるし、地図をクリックすれば比較的細かな情報も得られる。路面状態なんかも情報提供されているので、参考になる。
ただ、「国道」というのがくせ者で、国道と名のつくものが全部対象になるかというとそうではない。国道にも都道府県が管理するようなものと国道管理事務所が管理するようなものがあって、私自身も明確な区別を把握していないが、規制があってもこのページに表示されない国道がいくつもある。そういうところは 愛媛県道路情報で見ることになる。チェーン携行やチェーン規制なんかの情報も提供されている。
(まあ、ここのページに「四国地方道路情報提供システム」へのリンクがあるので、こちらを先に見れば国管理の国道も見ることができるわけですが、高速はiHighwayへのリンクはなくJARTICへのリンクになっている。)
2月にクルマで遠出をする計画があるものの、怖いのは雪。東京まで運転というのを過去に考えたことがあったものの、2月では雪に絡んで何が起きるかわからず、ボツにしたこともあるわけで。車を買い換えて以降スタッドレスを履かなくなった今、遠出をしたものの雪のせいでクルマを置いてとりあえず戻るなんてことになると大変なので、いざとなったら出発時から他の手段も考えてますが。まあ、とりあえず四国と本州のあいだに3つの経路があるおかげで、帰れないリスクはかなり下がっていると思います。
twitterの土俵
twitter社が国別に特定の書き込みを非公開にする仕組みを導入して、検閲を容認したとかいう形で話題になっている様子。
まあ世の中がtwitterにどんな期待をしているのかわかりませんが、所詮ある会社が提供しているサービスであって、その会社が不適切と判断すれば見えなくするのは大した問題ではないと思っていたりします。例えば2ちゃんねるにしても、どこかの無料ブログサイトにしても同じことで、提供している会社がダメといってしまえば利用者は受け入れざるを得ないだろうというのが私の気持ち。検閲?いやいや、特定の社のサービス上の話なので、その社が規律を設けてしまえばそれに従うしかない。twitter社ってそういう会社なのね、と思う程度のこと。twitterの社会的影響力が大きくなったからと言っても、気に入らなければ同様のサービスを自ら作るべき。そして淘汰されていけばいい。
そもそもtwitterに関しては明らかに不思議なことがある。例えば政府機関などが「公式」アカウントなんて言っていること。要するにtwitter社にお願いして、認めて頂いた上で「公式」を名乗っているわけで。「公式」なら公式Webサイトにtwitterアカウントを載せておけばよい。「これが我々のアカウントですよ」と公式Webサイトに書くことができるのは公式な立場からしかあり得ないはずなんだから。(もちろん、こんなことを言い出すと、例えばWebサイトの証明書も民間にお願いしてるよね、とかいうことにもなるが、代替手段がなければ仕方がないとも思う。)民間企業がtwitter社にお願いして公式アカウントですよと認めて貰うのはそれぞれの判断で別にいいけど、例えば首相が「公式」なんてチェックを入れて貰っている姿は、私からすれば少々滑稽。