制約を考えると

投稿者: | 2011年3月19日

どうやら地震に関連して、買い占め騒動が起きているような話。
 テレビで見る限り、どうもオイルショックの経験者が当時と同じようなモノを買い占めているようにも思えるし、他に電池なども買い占めに遭っている様子。大阪の電器店ではジャンジャン在庫を補給していたようですが。
 さて、この買い占めとは違いますが、ちょっと世の中の状況を考えてみましょう。
 大学の食堂、いわゆる学食は、好きなごはんやおかずを取りながらレジに進んでいくタイプが多いでしょう。そしてお昼の時間帯に一気に混み合います。
 そうなると、座れなかったら災難ということで、まずはカバンを座席に置いてからごはん・おかずを選びに並ぶという姿が多いわけです。そういうスタイルはご遠慮願いたいと掲示がされていると思いますが、なぜなのかわからない人もいる様子。実際問題として、このようなスタイルを多くの人が実行することが、ますます座席の確保を難しくしてしまいます。
 例えば
[座席が400席あり、食べるために座席を占有する時間が一人あたり15分]
だとしましょう。これだと1時間1席あたり最大4回転できるので、食堂の1時間あたり最大能力としては最大1,600席になります。これに対して、カバンを席に置いてからレジに並ぶスタイルだと余分に5分かかるとしましょう。座席を占有する時間が一人あたり20分になります。その結果、1時間1席あたり3回転となり、1時間あたりの学食の能力は1,600席から1,200席に低下します。
 座席が確保できない不安から先に席を確保する行動を採るわけですが、それが逆に座席数を減らすわけです。
 ガソリンスタンドでも同じような状況を目にしたことがあります。よく行くスタンドにはポイントカードがあって、スタンプを押してもらうためにはクルマを止めたまま歩いて窓口まで行くことになる。以前は土曜日だけ単価を下げるキャンペーンか何かで混雑していることがよくあった。その場合でも窓口はそれほど混雑しておらず、でも給油待ちのクルマが車道に並ぶ状況。ちなみに敷地は広めで、窓口の周りにもクルマを止められる。
 そんなとき、ボトルネックになっている給油機での用が済んだら、面倒でもクルマを前に出してからスタンプを押してもらいに窓口に行けばいい。それだけで処理台数は上がるはず。私自身、混雑していないときにはこんな無駄な動きはしませんし、このスタンドは土曜日キャンペーンをやめてしまいましたが。