このところ、事故米と称する問題のある米が食用の流通ルートに乗っていたというニュースが流れているわけですが、はて、よくわからんことが一つ。
農水省のWebによると
「事故米穀とは、保管中にかびの発生、水濡れ等の被害を受けたもの、又は基準値を超える残留農薬等が検出されたものであり、用途を限定して売却するものである。」
主語が何なのか明示的に書いてないのですが、要するに事故米は国が売却するわけで、売主は国ってことでいいんだよなあ。
さて、話は随分と違う方向になるが、いわゆるディーゼル車の燃料である軽油。軽油には軽油引取税という税金がリットルあたり32円ほど掛かっている。それに対して軽油に近いものを混入させてもディーゼル車が走る。そこで軽油引取税を逃れるために、他の油種を混合した軽油、不正軽油というものが流通するわけだ。
政府が税金逃れを阻止するために何をしているかというと、軽油との混合に向いている油種にクマリンという物質を敢えて混ぜさせている。軽油タンクを抜き取り検査して、クマリンが含まれていればそれは不正軽油、ということになる。
要するに何が言いたかったかというと、事故米には青色色素とか赤色色素とか、見た目でわかる何らかのマーキングをしてから政府は出荷すべきではないか、ということ。事故米かどうか、そのままでは世間の買い手にはわからないんだし、色付けする程度のコストが生じても、事故米が食用として不正流通することによる社会的なロスが生じるよりはよっぽどいい。それくらい税金で負担しても仕方ないんじゃないの?
ま、テレビで「今後、事故米は売主に返す方針」って、何か当たり前な気もした。ただ、返された売主が事故米であることを隠して、また誰かに売るんじゃないかと・・・。色々な意図があって、これまでの対応があったんでしょうけど。